今回のあらすじは、「億男(おくおとこ)」
川村元気著
をお送りします。
億男と聞いて、どんなお話を想像しましたか?
私は億万長者になっていくお話か、
億万長者のお話しなのかと思っていましたが、
実際は、お金がない男性が(ちょっと正解)お金に惑わされていくお話しでした。
「お金と幸せの答えを教えてあげよう」。宝くじで三億円を当てた図書館司書の一男は、大富豪となった親友・九十九のもとを訪ねる。だがその直後、九十九が三億円と共に失踪。ソクラテス、ドストエフスキー、福沢諭吉、ビル・ゲイツ。数々の偉人たちの言葉をくぐり抜け、一男のお金をめぐる三十日間の冒険が始まる。
そしてそのお金に惑わされていく男性を、佐藤健くんが演じています。
『2015年本屋大賞』にノミネートされ、2018年秋に佐藤健さん×高橋一生さん主演 大友啓史監督により、映画化された作品です。
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映像化された作品ってその配役の人を頭の中で想像しちゃうから苦手という方も多いですが、皆様はいかがでしょう?
わたしは、原作のある映画は見ないタイプです笑
ですが今回は、佐藤健くんと高橋一生くんのため、原作を読んでみました!!
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「億男」の【作品概要】
- 億男
- 川村元気
- 2018年3月9日
- 文藝春秋
2018年映画化『億男』川村元気著あらすじは
『億男』「おくおとこ」と読みます。
主人公;図書館司書の大倉一男。
2年前に突然、妻とふたりの子供を残して失踪した弟の借金3千万円を返済するため、昼は図書館、夜はパン工場で働いています。
しかし、借金返済のためだけに生きる一男と口論が絶えなくなり、妻の万佐子は娘のまどかを連れて1年半前に家を出て行ってしまっていました。
それから、パン工場の隣にある寮に引っ越し、
拾った野良猫ザッカーバーグと暮らしながらいつ終わると知れぬ借金返済に追われている一男でした。
そんな一男の唯一の楽しみは、娘のまどかと二人で会う時間です。
しかし、お互いに借金があるからと遠慮ばかりして、ぎこちなく大切な時間が過ぎていきます。
そんな消沈の中、福引きの前で立ちすくんでいると、老婦人に福引券をもらい、それでまどかの欲しがっていた自転車を当てようとしますが、
結果は4等の宝くじ。
まどかに励まされながらお別れします。
一男の宝くじ3億円当選!!
まどかの誕生日の10日後
「サンオクエン、サンオクエン」
なんと老夫婦にもらった福引券の賞品の宝くじ
3億円が当選していたのです!!!
心を落ち着かせようと、「宝くじ 当選者」で検索すると、不幸になっていく人が後を絶たないという現実を知ります。
3億円というお金を手にした一男が気づいたこと。
それは、自由を得たということでした。
その自由を謳歌するため、「大金 使い道」 と検索します。その中で目に留まったサイトは『億男たちの金言』。
ここで様々な金言を目にする中で、ある言葉に視線がくぎ付けになります。
『人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しお金さ』
チャーリー・チャップリン
それは昔、最初で最後の親友が教えてくれた言葉でした。
一男の親友、九十九の登場
一男は、ネットベンチャーで成功を収め、若くして巨万の富を築いた大学時代の親友、九一九(つくも)に、大金と向き合うコツを相談しに行きます。
一男の親友、九十九は、くせ毛で猫背の陰気な風貌とは裏腹に大勢の人を笑わせる落語が得意で、大学時代には同じ落語研究会に所属し、周囲からは『一男』と『九十九』で、足して100%とからかわれていました。
タワービルの高層階にあるSNS系のネットベンチャー企業のオフィス跡が今の九十九の家で、157億6752万9468円が現在の総資産です。
一男は風貌その他は変わらないのに、お金の話になった途端、落語でもそうなるように急に饒舌になる九十九を見て恐怖を感じます。
一男が九十九と連絡を取らなくなった15年前、
2人はモロッコに旅行に出かけ、事件が起こり九十九は「お金と幸せの答えを見つけてくるよ」と宣言し、一男から離れることを選びました。
>この事件というのがとても重要な役割を果たしています。
九十九は、日本人は海外の人に、「死ぬ時が一番の金持ちだ」と言われていることを一男に伝え、3億円の姿形を見ないで終わる人生より、実際に見て触ることのできる人生を勧めます。
一男の3億円を、お金を湯水のように使うことに慣れた九十九によって盛大なパーティーが開催され、一男は本当に大金を手にしたことを実感します。
その夜、一男が眠りに落ちる寸前、
九十九は人間には自分の意思でコントロールできないものが3つあり、
死ぬこと、恋すること、そしてお金
だと言いました。
そして翌日、一男が目を覚ますと九十九も一男の3億円も姿を消していました。
ネットや友人、図書館員のレファレンス能力を駆使し情報を集めると、3日後には安田十和子にの自宅の電話番号を手に入れ、アポイントをとることに成功します。
九十九の同僚の安田十和子
一男が事情を説明すると、十和子は九十九の行方を知りませんでしたが、その代わり、自分の人生について話してくれます。
十和子は九十九と初めて会った時、自分と似た彼に恋をし、交際を始めますが、この2人もお金から自由になれず別れてしまいます。
九十九の情報は手に入りませんでしたが、十和子から、同じ会社で働いていた百瀬と千住という人物の連絡先を入手し、一男はまず百瀬に会いに行きます。
>この百瀬と千住に会った一男はどうなるのか?!
本書で度々引用される名言
本書を読み進めていくと、
など、お金にまつわる名言が多数引用されています。
億男は、小説というフィクションですが、上記のような名言を引用することにより、自己啓発本の一端を担っているのかもしれません。
「こうするといいですよ」、「こうはしないほうがいいですよ。」などの指南本の役目も兼ねている本です。
『億男(おくおとこ)』川村元気著 高橋一生主演!2018年映画化作品のあらすじは まとめ
さて、物語は、ここからどうなってしまうのでしょうか??
15年会わないうちに九十九は変わってしまったのか?
お金は返ってくるのか?離婚は免れないのか!?
気になるところは満載ですね。
目次を見ていただくと、面白いですよ
続きが気になる方は、是非、本で!!
ちなみに、映画での配役は
主人公の一男が佐藤健くん
九十九が高橋一生くんです。
最後までお読みくださりありがとうございました。