今日は青空文庫のお話です。
青空文庫といっても文庫本の出版社のお話ではありません。
インターネット上には著作権が切れたため無料で読める名作があります。
その著作権が切れたたくさんの著作がインターネット上で無料で読めるサイトが「青空文庫」というんです。
図書館でも本を無料で借りられますが、青空文庫なら、家にいながらにして、名作が無料で楽しめます♩
そんなインターネット上の無料名作が簡単に読めちゃう青空文庫とは!?
そもそも、青空文庫とは
青空文庫とは、1997年に始まったボランティア活動で、誰にでもアクセスできる自由な電子本を、共有可能なものとして図書館のようにインターネット上に集めようとして日本国内で著作権保護期間の満了した作品を中心に、ボランティアのみなさんの力によって電子化作業を進めているサイトです。
と、ホームページにもあるように、青空文庫とは、著作権の切れた作品をインターネット上に集めたサイトなんです。
なんとその青空文庫の作業を担っているのはボランティアさんなんです!!
お優しい(;_;)
青空文庫に掲載されている作品は?
著者が亡くなってから50年を経過し、日本国内において著作権が消滅した、明治から昭和初期の作品が多く青空文庫には掲載されています。
外国語作品の翻訳や著者自身により無償閲覧の認められた現代の作品もあります。
無償閲覧とは、「自由に読んでもらってかまわない」とされている作品です。
青空文庫になっているジャンルは政治から趣味まで幅広く、必ずしも有名な作品が全て揃ってはいませんが、日本語作品は相当充実していて、比較的文学作品が多いです。
今でも、青空文庫ではボランティアさんが手入力かスキャナーを使う方法で作品を掲載してくださっています。
大変です^^;
有名な作家さんでいうと、夏目漱石(1916年)、森鴎外(1922年)、芥川龍之介(1927年)などが掲載されています。
近代近くになると、以下の作家さんが掲載されています。
中島敦(1942年没)山月記、
太宰治(1948年没)走れメロス、
林芙美子(1951年没)、
堀辰雄(1953年没)風立ちぬ、
坂口安吾(1955年没)白痴、
高村光太郎(1956年没)智恵子抄、
永井荷風(1959年没)あめりか物語、
吉川英治(1962年没)
有名作品がたくさんありますねー♪
青空文庫への芥川賞作家の作品掲載はまだ先
上記で述べたとおり、青空文庫への掲載は、著者が亡くなってから50年を経過し、日本国内において著作権が消滅した、明治から昭和初期の作品が多く掲載されています。
第1回芥川賞受賞者を石川達三の没年は1985年1月31日。
まだまだということですね。
ちなみに「蒼氓(そうぼう)」は復刻版が出版されています。
芥川賞と直木賞の違いは主に3つ。芥川賞と直木賞の違いって一体なに?作ったのは誰?できたのはいつ?
でも、芥川賞作家円城塔さんの作品「ぞなもし狩り」は読める
青空文庫に掲載されている芥川賞作家円城塔さんの作品は、別府大学で催されたイベント“文学への誘い『別府を読む×別府を書く』を機に書き下ろされたものです。
第146回芥川龍之介賞受賞作家の円城塔、
第35回すばる文学賞受賞作家の澤西祐典、
第1回ストリートノベル大賞受賞作家の福永信
の3氏による別府をテーマにしたコラボレーション作品は著者自身により無償閲覧の認められた現代の作品ですので青空文庫に掲載されています。
3作品は著作権が保持されているため、
私的使用の範囲を越える利用および複製・再配布は原則できないものの
無償で読めるほか、私的使用の範囲内であれば複製することもできます。
なんて、太っ腹なんでしょうね!!
- 大分合同新聞で発表された円城塔氏の『ぞなもし狩り』
- 澤西祐典氏の『湯けむり』
- 福永信氏の『グローバルタワーにて』
この3作品は現代の作品ですが、青空文庫に掲載されています。
また、芥川賞の総評は、青空文庫で読めます。
総評を読んでもおもしろいと思います。
芥川賞と直木賞の違いを3つにまとめてみました!芥川賞と直木賞の違いって一体なに?作ったのは誰?できたのはいつ?
青空文庫における著作権延長問題
2015年10月5日に大筋合意に達した環太平島経済連携協定(TPP)の中に著作権の保護期間延長を求める条項が含まれていました。
その後、TPPに対応した改正著作権法が成立し、法改正がなければ2019年にパブリックドメインになるはずだった、1968年死去の著作者による作品の公開は20年後まで延期になってしまいました。
そのため、公開を予定しながら法改正により延期した著作者(1968年没)が子母沢寛や藤田嗣治、村岡花子など28人いらっしゃいました。
青空文庫って何?芥川賞作品は載っている?著作権が切れた作品が読み放題って? まとめ
青空文庫では、芥川賞受賞作品は読めず、今まで没後50年経過していれば無償で読めた作品もあと20年延びてしまいました。
そのため第1回芥川賞受賞作家の石川達三さんの作品が、青空文庫で見られる日も延びてしまいました。
ですが、逆に考えれば、著者の権利が守られたということですし、無料で読める場所は青空文庫だけではありません。
図書館では、貸出期間の決まりこそあるものの、無償で読むことができます。
図書館へ行って借りる、そして返すという手間は増えますが、この機会に図書館を訪れてみてはいかがでしょうか?
読みたかった著者の作品が青空文庫に掲載されていれば読むことができます。
結局、紙の本と電子書籍どっちがいいの?メリット、デメリットを徹底比較!
イメージとしたら電子書籍に近いのかもしれませんね。
最後までお読みくださりありがとうございました。