電子書籍というものが世の中に出て10年以上が経ちました。
2007年のKindleの登場から既に10年以上、2012年に日本上陸をして今年で7年。最近は、スマホでマンガを楽しむ人も激増しています。
一方、紙の本が日本に入ってきたのは平安時代。
源氏物語が世界最古の小説と呼ばれています。
そういった媒体の違いは本の読みやすさにどう影響しているのでしょうか?
徹底比較していきたいと思います。
紙の本のメリット
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電源がいらない
これはいわずもがなですが、電源はいりません。本当に真っ暗なところでは読めませんが、ろうそくなどの灯りで代用もできます。
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記憶に残りやすい
ノルウェイのスタヴァンゲル大学の研究者、アン・マンゲン氏の研究では、50人に28ページの短編小説を読んでもらい、後から重要なシーンをどれくらい思いだせるかをテストしました。
このとき、50人中、半分はKindleで、残りの半分は紙の本で読んでもらいました。
この実験の結果、登場人物や設定を思い出すことは、どちらのグループも同じくらいでした。ところが、小説上の14のストーリーイベントを正しい順番に並べるテストでは電子書籍を読んだグループの方が非常に悪い結果を残しました。
この研究により、記憶に残りやすい媒体は紙の本であるという結果がでました。
電子書籍のメリット
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いつでもどこでも読める
電子書籍はスマートフォンやパソコン、タブレットがあればどこでも読めます。暗い布団の中に持ち込んで読むこともできます。
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持ち運びやすい
本として別の重さがないので、電子書籍を読める媒体を所持していれば何冊でも何千冊でもデータが許す限り持ち歩くことができます。
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価格設定が安い
著者が価格を自由に決められることと、紙や印刷、人件費などのコストがかからないため、紙の本よ安価で手に入れることができます。
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アクセスビリティに優れている
電子書籍を入れている媒体には本を音声で読み上げる機能がついているものも多くあります。
それは、目が不自由な人にとって、とても有効です。
紙の本をアクセスビリティにするには、人間がその本を読み上げ、録音し、点検し、それを利用者に渡します。または、点訳する必要があります。
それら多くは大変長い時間を要します。そういった加工の時間を省き出版と同時に情報を得られる電子書籍は視覚に障害のある方にとって大変有意義なものです。
また、書籍のフォントを大きくしたり、明るさを調節できたり、背景を黒にできたりするので、資格の弱い方にとっても最適なんです。
紙の本のデメリット
環境問題
紙の原料は木なので、環境破壊が問題になっています。
水に弱い
一度水に浸かった紙の本はシワシワになってしまいます。また、水分をそのままにしておくとページ同士がくっついて読めなくなってしまったり、カビが生えたりしてしまいます。
これは電子書籍にもいえます。
電子書籍が入っている媒体を水につけてしまうと媒体自体が故障し、読めなくなってしまいます。
電子書籍のデメリット
眼精疲労
アメリカ・オハイオ州トレド大学は「携帯電話やノートパソコンなどから発せられるブルーライトにより失明が早まる可能性がある」とする研究論文を発表しました。
また、ブルーライト研究会の坪田教授は「ブルーライトは網膜の後ろまで届く光。現在のスマホやパソコンはブルーライトが光のソースだから、非常に強いブルーライトを持っている」「ブルーライトが網膜そのものの障害を起こす」とも。
暗い中に我々人間が暗い場所に行くと瞳孔が開きます。その瞳孔が開いた状態でブルーライトを見ると網膜に対する障害が出るかもしれないので、極力夜はスマートフォンを見ないこと、画面を見るときは話してみることを推奨しています。
まとめ
紙媒体の本でも電子書籍でもメリットデメリットがあります。
そのメリットデメリットを理解した上で、その情報を今後どう生かしたいかによって媒体を選択していけばいいのではないでしょうか?