夏休みもようやく始まり、読書感想文の季節もやってきました!
今年の夏休みは、「宿題がないよ」という学校も多いようです。
しかし読書感想文のコンクールは今年も行われます。
良かったらコンクールに参加してみてはいかがでしょうか?
第66回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 小学校低学年
山のちょうじょうの木のてっぺん
最上一平 作
新日本出版社
にしやんのところの犬・ごんすけが死にそうです。にしやんは元気がありません。ごんすけは、人のねんれいにするともう百さいぐらいのおじいさん犬です。ごんすけがいなくなるなんて。死ぬのはこわいけれど、どうやって死ぬのか、みてみたい気もしていました――いがらしくんは、にしやんのいえにいくことにします――。
おれ、よびだしになる
中川 ひろたか著
石川 えりこ絵
アリス館
ぼくはちいさいころから相撲がすきで、いつもテレビで相撲を見てた。一番好きなのは、「おすもうさん」ではなく「よびだし」さん。誕生日に連れて行ってもらった大相撲で、よびだしさんに朝稽古に誘われて…大相撲の世界にとびこんだ少年の成長を描いた絵本。
タヌキのきょうしつ
山下 明生 作
長谷川義史 絵
あかね書房
昔、広島の小学校で夜になるとタヌキが勉強をしているという新聞記事が載ったことがありました(本当のことです)。タヌキだって勉強したい!学ぶ楽しさはタヌキだって同じなのです。教頭先生の手助けもあってタヌキの小学校は大盛りあがり。けれど時は流れ、世の中は戦の色が強くなっていきます。学校ですら安全な場所ではなくなりました。タヌキの学校はどうなってしまったのでしょう…。たくましく生きる人々とタヌキたちの物語。
ながーい5ふん みじかい5ふん
オリヴィエ タレック イラスト
光村教育図書
れつにならんでいるときは5ふんなんてまてなーい!ジェットコースターにのっているときは5ふんってあっというま!おなじ5ふんでも、こんなにちがう。5ふんはながい?5ふんはみじかい?
外国のお話です。
第66回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 小学校中学年
青いあいつがやってきた!?
松井ラフ 著
大野 八生 絵
文研出版
「よおっ!」とつぜんぼくの目の前にあらわれた、全身青いヘンなやつ。 今日1日ぼくといっしょにすごす、だって!? な、な、なんで!?
ねこと王さま
ニック・シャラット 著
市田泉 翻訳
徳間書店
今から少しむかしの話。
王さまが、いちばんの友だちのねこと、
お城で幸せにくらしていました。
でもある日、ドラゴンがおそってきて、
お城がもえてしまい、王さまとねこは、
新しく住むところを探すことになりました。
ふたりは町へ引っ越し、小さな家にくらすことに。
ところが、王さまは「王さまのしごと」の
ほかには、何もできなくて…?
ポリぶくろ、1まい、すてた
エリザベス ズーノン 絵
Miranda Paul 原著
さ・え・ら書房
ポリ袋を1枚、道にすてた。次の日には2枚になり、それはやがて100枚になった。自分のすてたものは自分の手で何とかしなければいけないと、アイサトウは仲間たちとリサイクルの財布作りをはじめた。・・
北極と南極のへぇ~ くらべてわかる地球のこと
中山由美 文・写真
学研プラス
北極に7回、南極にも3回取材で訪れている朝日新聞「極地記者」との異名を取る中山由美さん。そんな中山さんならではの視点から、読者の持っている極地のイメージをくつがえします。
「北極と南極どっちが寒い? 」と、小学校などで聞いてみると、「北極! 」「どっちも寒い! (たしかに)」という答えが多いということ。
……しかし正解は、
「南極のほうが、ケタ違いに寒い! 」
のだそう。
ほかにも「動物で、人間に近づいてくるのは、北極南極どっち? 」など、二つの極地がたどってきた歴史にもふれていきます。
「なにも余分なものがない」という意味で共通する二つの極地から見えてくる未来の地球のすがたは? わたしたちはどんなふうに暮らしていったらいいの? という疑問にも、こたえが見つかる1冊です。
第66回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 小学校高学年
ヒロシマ 消えたかぞく
指田 和 著
鈴木 六郎 写真
ポプラ社
原爆投下前、戦争中であっても、広島の町には笑顔にあふれた家族の日々の暮らしがありました。散髪屋さんである鈴木六郎さん一家の6人家族も、少しの不安はあったかもしれませんが、毎日笑顔で楽しくくらしていました。お父さんの鈴木六郎さんは、カメラが趣味。たくさんの家族写真を撮りためていました。
あの日。1945年8月6日。
一発の原子爆弾がヒロシマのまちに落ちました。
六郎さん一家は全滅しました。
長男の英昭くん(12歳)と長女公子ちゃん(9歳)は、通っていた小学校で被爆。英昭くんは公子ちゃんをおんぶして、治療所があった御幸橋まで逃げました。衰弱した公子ちゃんを「あとで迎えに来るからね」と治療所にあずけ、英昭くんは親戚の家へ避難しましたが、高熱を出し、数日後に亡くなります。公子ちゃんの行方はわからなくなりました。次男まもるくん(3歳)と次女昭子ちゃん(1歳)は、六郎さんの散髪屋さんの焼け跡から白骨で見つかりました。お父さんの六郎さん(43歳)は、救護所でなくなりました。救護所の名簿には「重傷後死亡」と記録されていました。家族がみんな亡くなってしまったことを知ったお母さんのフジエさん(33歳)は、井戸に身を投げて亡くなりました。
たった1発の原爆が、六郎さん一家を消し去ってしまいました。
この本を開くことで、原爆の残酷さ、戦争のむごさを、読む人の身に引き寄せて考えるきっかけとなったら、という願いを込めてつくりました。また、愛情あふれるすばらしい家族写真の数々から、幸せにくらす人間の何気ない日常こそが大事であることに気づかされます。それは、幸せな平和を作っていくのは、私たち自身であると訴えかけているようにも思えます。
家族で平和を考えるために、最適の写真絵本です。
月と珊瑚
上條さなえ 著
講談社
「わたしは、六ねんせいになったので、べんきょうをがんばります。」ひらがなだらけの作文を、クラスメートに「あなた、ほんとに六年生?」ってばかにされた。私は、「勉強をしよう」って、本当にそう思った。まず、どうすればいい。そうだ、漢字を書けるようにしよう。日記だ。日記を書こう。これはちかいだ――。勉強ができないことを恥ずかしいと感じ始めた少女・珊瑚のクラスに転校してきたのは、まるで『ベルサイユのばら』のオスカルのような、男の子か女の子かわからない月(るな)という子でした。珊瑚の日記に描かれるのは、エイサーを舞う姿がかっこよかったり、ひいおばあちゃんが辺野古に座りこみに行ったり、耳をつんざくような戦闘機の轟音で機体の種類を当ててしまったり、その逆に轟音が聞こえると耳をふさいで動けなくなってしまったりする同級生たちの姿です。珊瑚の「月と仲良くなりたいな」と思う日常を描いた、たどたどしい日記からは、沖縄の子どもたちが、いま、目にし、感じていることのすべてが浮かび上がってきます。子どもの貧困、学力の差、沖縄文化の継承、そして米軍基地問題……。
飛ぶための百歩
ジュゼッペ・フェスタ 著
講談社
誰だって、誰かの力を借りて生きてる。
中学を卒業したばかりのルーチョは、
5歳の時に失明した。
だが世界は消えていなかった。周りの目が気になり素直になれない中、
無口な少女キアーラと出会い、
大切な何かに気付いていく…。大人への一歩を踏み出す
少年少女の成長物語!
風を切って走りたい!
高橋 うらら 著
金の星社
40年間、体の不自由な人たちのために自転車を2600台以上手作りしてきた堀田健一さん。物作りが大好きだった少年時代から、さまざまな苦難を乗り越えて、人のために尽くしてきた軌跡を描いた感動のノンフィクション。
第66回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 中学校
天使のにもつ
いとう みく 著
童心社
「頼んでまでして、なんで仕事しなきゃなんないの?しかもタダで」そんな中学2年・斗羽風汰が職場体験先に選んだのは、保育園だった。「子どもと遊んでりゃいいってこと?ありかも」本当に大丈夫なのか、斗羽風汰。
11番目の取引
アリッサ・ホリングスワース著
もりうちすみこ翻訳
鈴木出版
アフガニスタン難民のサミと祖父の生きる術であり、心の拠り所だった伝統楽器ルバーブが奪われた! 買い戻すには1か月以内に700ドルが必要だ。サミは友だちの助けを借りて自分の持ち物で物々交換を始める。希望と友情の物語。
平和のバトン
弓狩 匡純 著
くもん出版
原爆が投下されてから、75年近くになろうとしています。やがて、被爆者がこの世からいなくなれば、記憶は失われていくでしょう。
「このままでは、原爆のことが忘れられてしまう」と、勇気を振りしぼって話しはじめた被爆者の声を、そして見た光景を、美術を学ぶ高校生が絵にして記録する「次世代と描く原爆の絵」プロジェクトが、2007年にスタートしました。
証言者と高校生が何度も会って、一年をかけて一枚の絵にしていきます。戦争も、原爆も、高校生にはまったく想像ができない状況であるがゆえ、証言者は絵にすることの難しさに何度も直面します。また、事実を正確に描くことが求められるので、高校生が勝手な想像で描くことができません。それでも高校生には知らないこと、わからないことだらけです。また証言者は、体験が衝撃的すぎたがゆえ、覚えていないこともたくさんあります。まさに二人三脚で、絵が描かれていくのです。
これまでに、40名の被爆体験証言者の話を、131名の高校生が152点の絵にしてきました。この本では、その中から4組の証言者と高校生を取材しています。証言者と密に接することで、平和な広島で今を生きる高校生たちが戦争や原爆を見つめなおす姿は、まさにバトンが手渡された瞬間なのです。
第66回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 高等学校
廉太郎ノオト
谷津 矢車 著
中央公論新社
廉太郎の頭のなかには、いつも鳴り響いている音があった―― 最愛の姉の死、厳格な父との対立、東京音楽学校での厳しい競争、孤高の天才少女との出会い、旋律を奏でることをためらう右手の秘密。 若き音楽家・瀧廉太郎は、恩師や友人に支えられながら、数々の試練を乗り越え、作曲家としての才能を開花させていく。そして、新しい時代の音楽を夢みてドイツ・ライプツィヒへと旅立つが……。「西洋音楽不毛の地」に種を植えるべく短い命を燃やした一人の天才の軌跡を描き出す。 時代小説家最注目の俊英が、ついに新境地・明治へ!
フラミンゴボーイ
Michael Morpurgo原著
杉田 七重 翻訳
小学館
一人のイギリス青年が、一枚のゴッホの絵をきっかけに訪れた南仏カマルグで、原因不明の高熱におそわれ動けなくなる。辺りにはフラミンゴが無数飛んでいた。気を失った後、助けられた家で不思議な話を聞くことになる。
第2次世界大戦の末期、南仏の田舎町カマルグにもナチスはやってきた。
そこで何が起きたのか………?
キャパとゲルダ
マーク・アロンソン&マリナ・ブドーズ 著
原田 勝 翻訳
あすなろ書房
写真……それは、生き延びるための切符だった。
激動の1930年代、スペイン内戦を世界に伝えた二人のカメラマン、ロバート・キャパとゲルダ・タロー。
カメラを武器に危険な革命の前線に身を投じた、若き二人のドキュメンタリー。キャパはゲルダに写真を教え、ゲルダはキャパを戦場カメラマンとしてプロデュースした。
課題図書の選ばれ方
第66回青少年読書感想文全国コンクール「課題図書」選定委員会の報告をもとに決定しています。
『学校図書館』(全国学校図書館協議会)に掲載されています。
コードをコピー
第66回青少年読書感想文全国コンクール課題図書18冊を一挙ご紹介! まとめ
さて全18冊いかがだったでしょうか
お子さんの該当する年齢にあった本を選ぶ方が多いですが、もちろん気になった本を読んでいただいて構いません。
この中に読みたい本がなくても違う興味のある本で感想文を書いてもコンクールには出品できます。
外に出られないいまだからこそ、読書をしてみてくださいね。
熱中してしまうと、水を飲まなくなってしまうので、水分はこまめにとるようにしましょう!!
最後までお読みくださりありがとうございました。