今回は本屋大賞2019のノミネート作品が決定しましたので、お知らせします!!
今回は、第160回直木賞の候補にもなった森見登美彦さんの『熱帯』。
深緑野分さんの『ベルリンは晴れているか』、
発売までタイトルとほんの少しの情報しか明かされていなかった伊坂幸太郎さんの『フーガはユーガ』。
『マチネの終わりに』から2年ぶりの作品となる平野啓一郎さんの新作小説『ある男』などがノミネートされました。
どれもこれも気になる作品です!
「本屋大賞2019」ノミネート作品決定!
2019年1月22日(火)
2019年(第16回)本屋大賞のノミネート10作品が発表されました。
ノミネートされた作家の皆様、おめでとうございます!!
本屋大賞は、2004年に設立されたNPO法人・本屋大賞実行委員会が運営する全国の書店員が投票によって「最も売りたい本」を決める文学賞です。
一次投票の結果、得票数の多かった上から10作がノミネート作として二次投票に進みます。
一次投票は、2018年11月1日より2019年1月6日まで行い、全国493の書店から623人の書店員さんの投票がありました。
そして、そこから投票を行い、集計の結果、上位10作品が「2019年本屋大賞」ノミネート作品として決定しました!
1月22日から大賞を決める二次投票がスタートし、4月9日(火)開催の発表会で大賞作品が発表されます。
二次投票はすでに始まっています!!
誰が大賞をとるか!楽しみですね!
「2019年本屋大賞」ノミネート作
『愛なき世界』
(三浦しをん・中央公論新社)
恋のライバルが人間だとは限らない!
洋食屋の青年・藤丸が慕うのは〝植物〟の研究に一途な大学院生・本村さん。殺し屋のごとき風貌の教授やイモを愛する老教授、サボテンを栽培しまくる「緑の手」をもつ同級生など、個性の強い大学の仲間たちがひしめき合い、植物と人間たちが豊かに交差する――
本村さんに恋をして、どんどん植物の世界に分け入る藤丸青年。小さな生きものたちの姿に、人間の心の不思議もあふれ出し……
『ある男』
(平野啓一郎・文藝春秋)
弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。ある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実がもたらされる……。
里枝が頼れるのは、弁護士の城戸だけだった。
人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。
『さざなみのよる』
(木皿泉・河出書房新社)
小国ナスミ、享年43。息をひきとった瞬間から、彼女の言葉と存在は湖の波紋のように家族や友人、知人へと広がっていく。
『そして、バトンは渡された』
(瀬尾まいこ・文藝春秋)
幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。
その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない“父”と暮らす。
血の繋がらない親の間をリレーされながらも、
出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき――。
『熱帯』
(森見登美彦・文藝春秋)
汝にかかわりなきことを語るなかれ――。そんな謎めいた警句から始まる一冊の本『熱帯』。
この本に惹かれ、探し求める作家の森見登美彦氏はある日、奇妙な催し「沈黙読書会」でこの本の秘密を知る女性と出会う。そこで彼女が口にしたセリフ「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」、この言葉の真意とは?
秘密を解き明かすべく集結した「学団」メンバーに神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと「部屋の中の部屋」……
熱帯のあらすじはこちら↓
「熱帯」森見登美彦著兼主役!!直木賞アンド本屋大賞ノミネート作「誰も読み終えることができない小説」【熱帯】あらすじは
『ひと』
(小野寺史宜・祥伝社)
店を開くも失敗、交通事故死した調理師だった父。女手ひとつ、学食で働きながら東京の私大に進ませてくれた母。―その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の惣菜屋で、買おうとしていた最後のコロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。
『ひとつむぎの手』
(知念実希人・新潮社)
大学病院で過酷な勤務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。彼らを入局させれば、念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば…。さらに、赤石が論文データを捏造したと告発する怪文書が出回り、祐介は「犯人探し」を命じられる。個性的な研修医達の指導をし、告発の真相を探るなか、怪文書が巻き起こした騒動は、やがて予想もしなかった事態へと発展していく―。
『火のないところに煙は』
(芦沢央・新潮社)
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。突然の依頼に、かつての凄惨な体験が作家の脳裏に浮かぶ。解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。作家は、事件を小説にすることで解決を目論むが――。
『フーガはユーガ』
(伊坂幸太郎・実業之日本社)
常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと。そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと――
『ベルリンは晴れているか』
(深緑野分・筑摩書房)
1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン。ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅立つ。しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり――
(50音順 敬称略)
著者の本屋大賞ノミネート回数にも注目してみました。
目の肥えた書店員さんに多く選ばれるのは、それだけ面白い作品を世に送り出している証拠ですもんね。
著者の本屋大賞ノミネート回数
初ノミネート
・平野啓一郎さん
・瀬尾まいこさん
・小野寺史宜さん
・芦沢央さん
2度目のノミネート
知念実希人さん(2018)
2012年(第9回)大賞
三浦しをんさん
『舟を編む』
2008年(第5回)大賞
伊坂幸太郎さん
『ゴールデンスランバー』
本屋大賞ノミネート経験が多い作家は
では、どなたがノミネートされた回数が多いでしょうか。
今回の10名の中でノミネートされた経験がもっとも多いのは、、、
伊坂幸太郎さん
8回
11作(※2004年、2006年、2015年本屋大賞に2作ノミネート)です。
次点
森見登美彦さん
4回
さて、この豪華メンバーから一体誰が大賞を手にするのでしょうか?
作家さん本人だけでなく、作家さんを応援するファンの皆さんも楽しみかつ緊張するこの瞬間から目が離せませんね。
書店員さんでなければ、投票はできませんが、実際全部読んでみて、ご自身なりの1位を予想するのも楽しそうですね。
本屋大賞とは
本屋大賞を詳しく知りたい方はこちらからどうぞ
本屋大賞は書店員さんの投票だけで決まる珍しい賞!投票方式や過去の受賞者って?
本屋大賞に投票できるのは?
- 新しい本を売っている書店の書店員であること(アルバイト、パートも含む)
古本屋さんの投票はできないみたいですね。。
本屋大賞の選考方法は?
(1) 一次投票は書店員1人が3作品を選んで投票
(2) 一次投票の集計結果、上位10作品をノミネート作品として発表
(3) 二次投票はノミネート作品をすべて読んだ書店員が全作品に感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票。
(4) 二次投票の集計結果により大賞作品を決定します
- 投票の得点換算は、1位=3点、2位=2点、3位=1.5点
一次投票は、ここ1年で自分が読んだ面白い本を投票し、
二次投票は、自分の投票した本がノミネートされていなかったら、ノミネート作品を全て読んで投票する。そんな仕組みになっています。
本屋大賞2019!ノミネートされた候補は10作品!そもそもの本屋大賞も詳しくお伝えします。 まとめ
図書館員としても投票したいものです。。
でも、売りたいほんと読んでもらいたい本は基本違うのかなーと思ったりもしました。
この賞で1位になると図書館での予約数がぐっと上がるので、出版社さんのみでなく図書館でも恩恵にあずかっています。
作家さんもより有名になる方が多いので、多方面へ良い影響を出してくださる賞です。
図書館員だけでなく、利用者の方も毎年発表を楽しみにしておいでです。
今年は誰が受賞するのか、本当に楽しみです。