小山田浩子著「穴」は歴代芥川賞直木賞中で人気の高い作品。ネタバレありの小山田浩子「穴」のあらすじとその穴とは

歴代芥川賞直木賞中で人気の高い作品は「穴」小山田浩子著 あらすじは? まとめ

今回の記事は小山田浩子さんの「穴」という作品のあらすじです。

この小山田浩子さんの「穴」は第150回芥川賞受賞作品としても有名ですが、様々な媒体で、歴代の芥川賞の中で一番面白いのではないか?と言われ人気のある小説です。

題名や本の表紙を見たときに覚える不思議な感じ。

それが作中に如実に表れている作品となっています。

小山田浩子さんの「穴

穴 (新潮文庫)

下記の記事にもありますように、

日本で1、2を争う有名な文学賞として、「芥川賞」と「直木賞」があります。

この名誉ある賞を誰が取るのか!!

いつも話題になっています。

芥川賞・直木賞 それぞれの賞の体系があらわれていてとっても面白いです。

ちなみに芥川賞とは

芥川賞とは、

純文学を志している新人作家の登竜門とも言われ、1935年から直木賞とともに菊池寛によって創設された由緒あるものです。

無名あるいは新人作家が対象となり、若手作家が受賞することが多くなっています。

芥川賞受賞作品の中でも、より面白いとの声が多く、人気の高い小説をご紹介します。

では、小山田浩子著 「穴」のあらすじをどうぞ

小山田浩子 「穴」 第150回芥川賞受賞作品 小山田浩子 「穴」(2014)新潮社

穴 (新潮文庫)

小山田浩子著 「穴」のあらすじ

小山田浩子 「穴」主要登場人物

小山田浩子 「穴」 主人公:松浦 あさひ

小山田浩子 「穴」 主人公の夫: 松浦 宗明

 主人公あさひの夫、宗明は5月の末に自分の実家の近くに転勤が決まります。

そのため、宗明は宗明の母に実家の近くにどこか良い物件を知らないかと連絡したところ、実家の隣の2階建ての借家に空きが出たことを知らされ、そこに母の好意で無料で住めることになりました。

その借家と実家の間には、訳はわかりませんが、何かを掘り起こしたかのような穴が無数に空いています。

引っ越して以来、あさひは非正規の仕事を辞め、専業主婦をしています。

専業主婦になれるということを職場の同僚には羨ましがられますが、あさひは時間を持て余していました。

そして、自分のしていた非正規の仕事は、借家が無料になり食料品も安く買える今となっては、たいした価値はなかったのではないかと、思い悩み始めます。

第150回受賞作品 小山田浩子 「穴」(2014)新潮社

穴に落ちるあさひ


ある日、働く義母から頼まれた用事でコンビニに行く途中の川原の草原で、謎の黒い獣に遭遇します。

そして、後を追っていくうちに、あさひは穴に落ちてしまいます。

穴の深さはちょうどあさひの胸くらいはありました。

第150回受賞作品 小山田浩子 「穴」(2014)新潮社

そこからあさひが出ようとしてなかなか出られないでいると、日傘をさし、白半袖、長いスカートを着て飴色のサングラスをした女性に助けられます。

あさひは助けられて初めて、その人が自分の家とは反対側に住んでいる立派なお屋敷の世羅さん(女性』」であることを知ります。

謎の「先生」の正体

穴から無事脱出した後、

義母に頼まれた払い込みをするコンビニに着くと、預かったお金が足りません。

そこでATMでお金をおろすことにします。

ですが、未就学児がたむろして全然ATMに行けません。

そんな子どもたちに声をかけてどかせてくれたのは、子どもたちから先生と呼ばれている男性でした。

それが「先生」との出会いでした。

穴,謎の「先生」の正体


時は変わり、

義母の家で義祖父の一向に終わらない水撒きをあさひが見ているとき、上記でも出現した謎の黒い獣が門のところに現れますが、義祖父には見えないようです。

その獣について行ってみたところ、

コンビニで子供達に諭してくれた「先生」が年の離れた夫の兄で、半分ニート半分ホームレスのような生活をしていて、家の裏の隅にある物置小屋に20年以上住んでいる事を知ります。

穴に落ちた祖父


義母は義父と、水撒きを日課にしている祖父と暮らしています。

ある日祖父が家を抜け出したのをあさひと「先生」で追ったところ、あさひが以前穴に落ちたあたりでいなくなってしまいます。

探してみると、義祖父は穴に入っていました。

なぜか、あさひは自分も穴に入らなければならないと思い、隣の穴に入るとその下にはあの謎の黒い獣がいて、あたたかい体温を感じます。

その後、義祖父は風邪から肺炎になりぽっくり亡くなってしまいます。
葬儀の日、「先生」に声をかけようと物置をノックして開けてみましが、そこに人が住んでいる形跡はありませんでした。

第150回受賞作品 小山田浩子 「穴」(2014)新潮社 あらすじ 獣

というなんとも不思議な物語です。

一度ご自身の目でこの不思議な物語を体感してみてはいかがでしょうか?

この物語には、名前のわからない動物、虫、植物がたくさん出てきます。

それらの登場によってもこの作品を不思議な世界に見せていると思います。

さて、本当にこの物語の中で存在しているのはだれなのでしょうか?

「穴」のほかに掲載されている作品は他に2編あります

本書に一緒に掲載されているのは、

全部で3つのおはなしです。

そして「穴」のほかに掲載されているのは、下記の2編です。

  • いたちなく(p.99〜)
  • ゆきの宿(p.127〜)

他の作品もこの機会に楽しんでみてくださいね。

「穴」文庫版はこちら

「穴」文庫版 芥川賞

穴 (新潮文庫)

「穴」文庫版

文庫版は携帯するのに便利です♪

「穴」電子書籍はこちら

「穴」電子書籍

歴代芥川賞直木賞中で人気の高い作品は「穴」小山田浩子著 あらすじは? まとめ

難しい本ですが、読んでみる価値はあります!!

穴の正体とは、先生の行方は?など

皆様の感想を是非是非聞きたい1冊です。

今回もお読みくださりありがとうございました。

プロフィール

 

司書歴13年。

これまで培ってきた図書館員としての知識を綴り最近はやりのイベントについてやオススメの本についてや、本に関わるアレコレを書いています。

 

私はこのサイトを通じて、全然本を読んだことがない、興味すらないという方には「きっかけ」を

本は読んだことはあるけど、この本読んだことがないなという方には、「魅力」を

そして、

本なんか毎日読んでいるよという読書家さんには「他の人の感想」を

お伝えしたいなと思っています。

良かったらみなさんのオススメの本も教えてくださいね♪

 

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