第166回(2021年下半期)の芥川賞と直木賞の受賞者が1月19日に決定いたしました!!

今回の芥川賞直木賞の選考会はいつもどおり東京・築地の料亭「新喜楽」で行われました。
ではでは、芥川賞受賞作と直木賞受賞作の解説をしていきます!!
前回の結果はこちら
第165回(2021年上半期)芥川賞は同時受賞でふたり!直木賞受賞作もふたり!!11年ぶりのダブル受賞!
芥川賞「ブラックボックス」
砂川文次さん
ずっと遠くに行きたかった。
今も行きたいと思っている。自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められないのだろう。
自衛隊を辞め、いまは自転車メッセンジャーの仕事に就いているサクマは、都内を今日もひた走る。昼間走る街並みやそこかしこにあるであろう倉庫やオフィス、夜の生活の営み、どれもこれもが明け透けに見えているようで見えない。張りぼての向こう側に広がっているかもしれない実相に触れることはできない。(本書より)
▼芥川賞受賞作家「砂川文次」さんの経歴についてはこちら
第166回芥川賞受賞作家砂川文次作品一覧。ブラックボックス以前の作品は?職業は?
続いて直木賞のご紹介です。
第166回直木賞は、前回第165回の佐藤究さんと澤田瞳子さんに続いてのダブル受賞になっっています。
第165回(2021年上半期)芥川賞は同時受賞でふたり!直木賞受賞作もふたり!!11年ぶりのダブル受賞!
直木賞「塞王(さいおう)の楯(たて)」
今村翔吾さん
集英社
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どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。
幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。
匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。
一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。
直木賞「黒牢城(こくろうじょう)」
米澤穂信
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本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。
芥川賞と直木賞の違いを3つにまとめてみました!芥川賞と直木賞の違いって一体なに?作ったのは誰?できたのはいつ?
芥川賞選考委員
現在の芥川賞選考委員は、
- 小川洋子
- 奥泉光
- 川上弘美
- 島田雅彦
- 平野啓一郎
- 堀江敏幸
- 松浦寿輝
- 山田詠美
- 吉田修一
の各氏が務めています。(敬称略・五十音順)
直木賞選考委員
現在の直木賞選考委員は、
浅田次郎
伊集院静
角田光代
北方謙三
桐野夏生
髙村薫
林真理子
三浦しをん
宮部みゆき
の各氏が務めています。(敬称略・五十音順)
第165回(2021年上半期)芥川賞は「ブラックボックス」直木賞は『塞王(さいおう)の楯』が受賞
さていかがだったでしょうか?
今回の直木賞もダブル受賞でしたね!!
さぞかし選考委員のみなさまも選ぶのが大変なんじゃないかなーって思います。
自分の作品も選考された経験があるみなさまだからこそ選考される側の辛さや悲しみなどを知っているからこそ生半可な気持ちで選考できないのではないでしょうか!?
最後までお読みくださりありがとうございました!