今回ご紹介するのは第166回芥川賞受賞作家「砂川文次(すなかわ ぶんじ)」の作品と経歴です。
芥川賞の発表がなされたばかりなのでまだ砂川さんの名前が記憶に新しいかと思います。
私が一番驚いたのは、ご職業です。
色々な角度から砂川文次さんの人となりを探っていきたいと思います。
芥川賞受賞砂川文次経歴
砂川文次さんのご経歴をご紹介いたします。
1990年大阪府吹田市生まれ。
神奈川大学卒業後、自衛官になり現在は都内の区役所で勤務されています。
下記で紹介する作品のほとんどが自衛官時代の経験を元に書かれたものです。
市街戦
▼第121回 文學界新人賞発表
砂川文次「市街戦」 吉祥寺が戦場に! あまりにリアルな「自衛隊小説」
渡辺勝也「人生のアルバム」 驚くべき手法で描かれた近現代史とある女性の一生
▼衝撃の撮り下ろしグラビア 荒木経惟×二階堂ふみ「淫らな金魚」
対談 島田雅彦×二階堂ふみ「欲望と挑発」
▼新連載
村田喜代子「飛族」
▼創作
小林紀晴「山人」
水原涼「チャンピオン」
大西智子「ぱちぱち」同人雑誌優秀作
2016年の第121回文學界新人賞受賞でデビュー
陸上自衛隊操縦学生であった時に書き上げた投稿作「市街戦」です。
市街戦は単独では単行本にはなっておらず、雑誌文學界に掲載されています。
下記でご紹介する「戦場のレビヤタン」に掲載されています。
戦場のレビヤタン
風が吹いている。おれは、その風を肌でしっかりと感じながら、
レンジローバーの後部座席で揺られている。英国系の石油プラントを守るため、イラクの紛争地帯に進んで身を投じた武装警備員のKは、キルクークからアルビルへ伸びる国道を北上していた。
荒涼とした紛争地。戦火はおさまったかに見える地で、わき上がる問いに答えは出ない。
なぜこの地にやってきたのか、戦争とは何か、何が戦争を作り出すのか。敵は誰なのか。大義なき戦争、警察国家が撤退した後の世界の風景を淡々と乾いた筆致で描き出す21世紀の戦争文学。
第160回(2018年下半期)芥川龍之介賞候補作になりました。
このときの芥川賞候補作品でしたね。
第160回芥川賞・直木賞受賞は「宝島」「ニムロッド」「1R1分34秒」は今回が平成最後の受賞です。
「ニムロッド」芥川賞2019第160回芥川賞受賞作 上田岳弘著 ニムロッドのあらすじと見どころを一挙大公開!
砂川文次デビュー作「市街戦」も掲載されていますので、市街地が単行本で読みたい方はこちらの購入をお勧めします。
小隊
元自衛官の新鋭作家が、日本人のいまだ知らない「戦場」のリアルを描き切った衝撃作。
北海道にロシア軍が上陸、日本は第二次大戦後初の「地上戦」を経験することになった。自衛隊の3尉・安達は、自らの小隊を率い、静かに忍び寄ってくるロシア軍と対峙する。そして、ついに戦端が開かれた――。
第164回(2020年下半期)芥川龍之介賞候補作
第164回芥川龍之介賞・直木賞候補作発表!!2020年下半期の芥川賞・直木賞は誰が受賞するのか
そしてそして!!
「ブラックボックス」で第166回(2022年上半期)芥川龍之介賞受賞されました!
第166回(2021年上半期)芥川賞は「ブラックボックス」直木賞は『塞王(さいおう)の楯』が受賞
「戦場のレビヤタン」以降は書いた作品書いた作品全てが芥川賞候補作となる大快挙!!
第166回芥川賞受賞作家砂川文次作品一覧。ブラックボックス以前の作品は?職業は?まとめ
さていかがだったでしょうか?
1月19日の夕刻、帝国ホテルに設けられた記者会見場での砂川文次さんがおっしゃった「上の子はポケモンに夢中で相手をしてくれなかった」というコメントはなんとなくイクメン臭が漂っていましたね。
芥川賞を受賞されるまで砂川文次さんは覆面作家でしたので、180センチの長身と爽やかさに驚いた記者さんたちがたくさんいらっしゃったようです。
また作家さんというとちょっとひょろっとした印象が一般的には多いかと思いますが、そのイメージさえ一新してしまうくらいの衝撃でしたね。
第165回(2021年上半期)芥川賞は同時受賞でふたり!直木賞受賞作もふたり!!11年ぶりのダブル受賞!
わたしの芥川賞のイメージが西村さんだからなのかもしれません。
最後までお読みくださりありがとうございました!!