今日は「読み聞かせ絵本の基本的な選び方」をお伝えします!
学校のボランティアさんで絵本の選び方がわからないという相談をよく聞きます。
「何の絵本を読んだらいいかわからないけど、読み聞かせしにいかなくちゃいけないの」、
「何分で読める絵本ありますか?」などなど
わたしも最近図書館で児童担当に初めてなったお局司書です。
全然わかりませんでした^^;
先輩司書に聞いてもよくわからなかった読み聞かせ絵本の選び方。
今回研修に行きやっと、初心者でも読みやすい絵本や、読み聞かせで選んだら良い絵本の基準がわかりましたので記事にさせていただきます!!
モノの理解が遅くなってきたお局司書でもわかるような内容です。
読み聞かせ絵本の選び方で大切なこと:絵本のジャンルが偏らないように
まず、その時読み聞かせをするお子さんの年齢や性別の割合などを考えつつ、
様々なジャンルの絵本を選んでおいてどれかひとつでもお子さんにヒットするように心がけます。
むかしばなしだったり
かがくのほんだったり
ことばあそびのほんだったり
そうしておけば、
「つまらなかった」と思うお子さんがひとりもいなかったことになり、
1冊でもそのお子さんにヒットする作品があったのなら、他の作品にも興味を持って聞いてくれるからです。
また、読み聞かせってたくさんのお子さんに司書ひとりのときが多いんです。
(お子さんは多くても30人くらいが限界です。絵本の絵が見えなくなっちゃうお子さんが出てきちゃうから)
そんなたくさんのお子さんが集まったときのお子さんたちが読んで欲しい本ってもちろんひとつのことではありません。
スポーツのお話が聞きたかったり、動物のお話が聞きたかったり
本当に様々です。
でも、その都度全員に「何のお話し聞きたい?」なんて聞いていたら何時間あってもたりません^^;
(それ、実際やれたら楽しいし幸せなんだろーなー)
「ジャンルをバラけさせるのがよくわからないよー^^;」という方は、下記の記事を参考にしていただけると嬉しいです。
【図書館って本がどこにあるかわからない】図書館ってどうやって本を並べているの?人気順?あいうえお順?
図書館に来て、背表紙にある背ラベルに振ってある番号をバラバラにさせれば大丈夫!!
冲方丁さんの下に書いてある四角の中の数字をバラバラにしてみてください。
この小説は9類なので、一番最初の数字が「9」になっています。
この「9」の場所に「3」や「1」といった違う数字の入っているものが違うジャンルということになります。
図書館で本を探すとき並べるときに使う背ラベル!背ラベルは本の住所が書かれています
たくさんのお子さんが集まって読み聞かせをするときに、気をつけたほうがいいのは男の子が主役の本ばっかりだったり、女の子が主役の本ばっかりだったりすること。
基本女の子は、男の子が主役の本でも集中して聞いてくれます。
ですが、逆に男の子に女の子が主役の本を読んでもそこまで本の世界に入り込めません。
読み聞かせ絵本の選び方で大切なこと:見やすい絵であること
これ忘れてしまいがちなのですが、絵本の読み聞かせとは、絵本に書いてある文を読み、絵本に描かれている絵を見せる行為なんです。
絵本っていうんだから、当たり前なんですけど、絵本の文を読むことや、絵本を持っている手を揺らさないこと、はたまた、先輩司書に練習を付き合ってもらっているときには、先輩司書に怒られないことを念頭において読み聞かせをしてしまうもんだから、絵を見せるということを忘れてしまいがちなんです^^;
ですから、絵本を選ぶときには絵にも気を配りましょう!!
- わかりやすい絵
果物のオレンジを描いていたら絵を見て「オレンジ」とわかる絵にしましょう。
抽象的に描いてあるものや、桃かオレンジかはっきりしないものは、読み聞かせには不向きなので、お子さんと1対1で読んであげるのが良いでしょう。
- はっきりした絵
水彩画のようにふんわりした絵ではなく、はっきりした絵が良いです。
読み聞かせは大人数の中、絵本をひとつで行う場合が多いです。
その時にふんわりした絵の絵本を用いてしまうと、一番後ろで聞いているお子さんには何の絵が描いてあるかわかりずらいんです。
ですので、はっきりした絵を選んであげてください。
こちらでご紹介させていただいている絵本ならどれを選んでも大丈夫!!
【児童書のロングセラー】昔から今までずっと読み継がれている児童書のことを良書といい、読み聞かせにオススメの5選
読み聞かせ絵本の選び方で大切なこと:絵と文章が一致すること
絵本はもともとたくさんのお子さん相手に読まれることを意識して作られた本ではありません。
ですから、たくさんのお子さんの前で絵本を読み聞かせするときは絵と文章と全体のバランスを見ます。
- 絵と文章のバランス
絵と比べたときに文章が長すぎないか
- 文章より先に絵が進んでいないか
例えば、まだ桃太郎の桃を文章では割っていないのに、絵ではもうすでに割れていたり。
- 絵と文章のページがわかれていないか
これらみっつに当てはまった絵本を読んでしまうと、お子さんたちの集中力が持続せず、たくさんのお子さんへの読み聞かせは難しくなってしまいます。
工夫次第で、読めるようにもなりますが、初心者のわたしなんかは手を出さないのが賢明な判断です笑
絵と文章が一致して進んでいく絵本を選ぶようにしましょうね♪
こちらも併せてお読みください。
【司書が選ぶ】読み聞かせの本って何を選べばいいの?読み聞かせの絵本を選ぶ時のポイントとは!
読み聞かせ絵本の選び方で大切なこと:読み聞かせをする子達の成長に合っているか
絵本には、対象年齢がおおよそで設定されているものが多いです。
ですが、少し過去の出版の絵本になると、その設定年齢も合わなくなってきているようです。
その訳として、大人もそうですが今は娯楽も増え、本を読まなくても情報を手に入れることが簡単にできるため、活字や文章を読むという機会が減っているそうです。
そうなると、過去の年齢のお子さんより圧倒的に文章を読む量が足りていません。
文章に触れる機会が少なくなると、文章を理解する力がつきません。
ですから、ちょっと昔に出版された絵本を読むときは、裏表紙に記入してある対象年齢に頼らず、参考にする程度にして、目の前にいるお子さんの成長度合いを見て読み聞かせをする絵本を選びましょうね。
その絵本に表示されている対象年齢に頼りすぎると、ついてこられないお友達がでてきてしまうわけです。
そんな悲しいことはありませんから(T . T)
子どもを本好きにするには、年齢に合った本や絵本を探して「好き」を見つけることが大事!!子どもに本を選んであげるときのポイントとは!?
違う年齢のお子さんがたくさん集まった会などでの読み聞かせの絵本選びはどうするか?というと。
その集まりの中でいちばん幼いお子さんに読む絵本を合わせます。
3歳のお子さんが5歳のお子さん向けの絵本をめいっぱい楽しめるとは限りませんが、
(ちょっと難しく感じちゃうかも。)
5歳のお子さんは3歳のお子さんが楽しむ絵本も一緒に楽しめるんです!!
読み聞かせ絵本の選び方で大切なこと:季節感
お子さんはいまこの瞬間に感じていることに共感します。
春の桜だったり、冬の雪だったり。
お子さんが日々体験していることと合わせながら読み聞かせの絵本も選んでいきます。
大人になると、季節の行事ってやらなくなっちゃうんですよ。
ですからお子さん世代への季節行事の伝承という意味でもこの季節感って大事だなと思っています。
読み聞かせ絵本の選び方で大切なこと:まとめ
- point
お話の筋かはっきりしていて、出だしが軽やかなもの
起承転結がはっきりしているもの
登場人物が多すぎないもの
幸せな気持ちになれるもの