今日のお話は、赤ちゃんへの読み聞かせを始める時期についてです。
「赤ちゃんへの読み聞かせはいつから始めたらいいですか?」
図書館に来られる新米ママさん利用者の方からご質問を受けることがあります。
みなさんご自身のお子さんを良い子に育てたいからこそのご質問なので真摯にお答えしたいと最善の月齢を探しました。
が、それぞれのお子さんの個性や成長度が一番違う赤ちゃんの時代に、「何ヶ月の時から必ず始めましょう!!」
なんておこがましいこと言えないなあと思ったので、今回はたくさんの専門家の先生にお聞きした内容や、一緒に働く図書館員のお母さん経験者に聞いたお話をまとめさせたいただきました。
みなさんのお役に立ちますように。
赤ちゃんへの読み聞かせ開始時期で多いのは0、6、11ヶ月
図書館で働く同僚やアンケート結果から読み取れる、お母さんが自分のお子さんに読み聞かせを始めた年齢と、赤ちゃんの発達段階から、オススメしたい読み聞かせ開始時期をまとめてみました。
1、赤ちゃんへの読み聞かせを始めるのは生まれる前から
実は、妊娠4週くらいから胎児に耳のもとができています。その後、鼓膜がある「中耳」という部分が徐々にできてきて、20週(6カ月)くらいになると、子宮の中でママの血液が流れる音や心音を聞くことができるようになります。そして、28週(8カ月)を過ぎるとさらに聴力が発達し、ママのおなかを通して外の音や声も聞こえるようになります。
参考:産婦人科医
妊娠4週くらいからお腹の中の赤ちゃんには耳の元が出現してきているようです。
思ったより随分早いです!!
そして赤ちゃんに耳の元ができてから20週も過ぎると、大人と同じくらいの聴力を持ち始めると言われています。
ですがまだ、言葉の意味までは理解していないので、それは生まれてからゆっくり教えてあげてくださいね💓
とういわけなので、お腹の中にいるころから耳は聞こえているので読み聞かせできちゃうんです。
もし、出産前に時間があるようだったら是非声に出して読み聞かせをしてあげてください。
2、赤ちゃんへの読み聞かせを始めるのは6ヶ月のころから
この世に生まれてから6ヶ月すぎたあたりの赤ちゃんはすでに、人の顔をはっきり見分けられるようになっています。
ですから、この頃から人見知りが始まるわけです^^;
人の顔をはっきり見分けられるほど目がしっかり見えているのだから絵本の絵ももうしっかり見えています。
きれいな色づかいの絵本を見せてあげてください。
またこの頃から、視力とともに手の動きも発達するので、ふたつの動きを協調させて絵本のページをめくるということもできるようになってきます。
ですがまだ、おすわりがこの時期は安定しないので、自分一人で座って絵本をめくることができるのは短い時間になります。
スキンシップの時間だと思ってお子さんを抱っこしながら絵本をめくらせてあげてください。
絵本を舐めてしまうお子さんもいらっしゃるので、衛生面が気になるお母様は図書館の絵本ではなくご自身でお買い求めくださいませね。
だるまさんが シリーズ
「だるまさん」のシリーズは3冊あります。
の3冊です。
まだ6ヶ月ころの赤ちゃんは字は読めないし長いお話もわかりません。
ですから、赤ちゃんの絵本はイラストでつくられます。
この「だるまさん」シリーズは一枚一枚絵が違います。
生後3ヶ月くらいから楽しめる本です。
かえるがぴょーん
この本は1枚目に生き物
2枚目に1枚目にいた生き物が「ぴょーん」と飛び跳ねます。
なんておもしろい^^
この絵本を楽しめるということは、1枚目の絵と2枚目の絵が繋がっているということを理解できているという証拠なんです。
赤ちゃんは絵本に出てくる猫も、庭にいる本物の猫も、痩せていても太っていても、シマシマでも猫だと理解できます。
それは、赤ちゃんでさえもすでに抽象思考ができるようになっているからなんです。
いないいないばあ
様々な動物が繰り返し同じことをするという「繰り返し」を楽しむ時期でもあります。
ブックスタートでたくさんの自治体で配っている「いないいないばあ」もオススメ。
乳幼児にオススメのふれあい絵本。読み聞かせを通じて乳幼児と心を通わせられる絵本9選
3、赤ちゃんへの読み聞かせを始めるのは11ヶ月から
生後11ヶ月から12ヶ月で赤ちゃんへの読み聞かせを始められたというママさんが一番多かったというアンケート結果もあるほどの人気月齢です。
この頃は、言葉の理解や音楽を楽しむこと、絵に興味をもつことなど、絵本の読み聞かせを理解できる能力がバッチリついてきています。
そのため、生後11、12ヶ月から読み聞かせを始めるママさんが多いのでしょうね(^ ^)
じゃあじゃあびりびり
はっきりした色とわかりやすい絵、心地よい擬音とがが結びつき、赤ちゃんに豊かなイメージを与えてくれる絵本です。
赤ちゃんを図書館に是非連れてきてください
赤ちゃんっていつ泣くか、いつウンチをするか、予想がつかないですよね。
電車でワンワン泣かれちゃった時にはまわりの乗客の目を気にしなくちゃいけないかもしれません。
ですが、図書館なら赤ちゃん用のトイレやおむつ換えのベットまで用意してあなたと赤ちゃんを待っています。
是非一緒にご来館ください。
もし、赤ちゃんが泣いてしまったとしてもお気になさらないでください。
いつでも大歓迎です(^^)
赤ちゃんの読み聞かせに迷ったら、赤ちゃん自身に選んでもらう
ママさんが悩まれるのは読み聞かせに何の本を読んであげればいいのかということ。
そんなときは、赤ちゃん自身に選んでもらっています。
図書館にはたいてい赤ちゃん絵本のコーナーというのがあって、赤ちゃん用の絵本がまとめて置いてあります。
その赤ちゃん絵本の本棚の前に赤ちゃんを連れて行ってみてください。
すると不思議なことに絵本を見たことも触ったこともない赤ちゃんでもその棚から好きな絵本を引っ張り出してくれます。
基本図書館に置かせていただいている絵本は司書が責任を持って選んでいる本なので、どの絵本を手に取っていただいても問題ありません。
ですので、もし、「何の本を読んだらいいか?」と迷われているのであれば、息抜きも兼ねて図書館にご来館くださり、お子さんに本を選んでもらってくださいね。
小さくても自分の好みや考えがあるんです。
いえ、そういった好みは小さい頃の方が強いかもしれないですね。
読み聞かせをしているのに全然聞いてくれない
読み聞かせをしているのに、全然聞いてくれないなんてときもあるかもしれません。
そんな時は無理に聞かせようとしたり、最後までなんでかんで読もうとしなくてもいいんです。
お子さんはその時そんな気分じゃなかっただけかもしれませんし、読み聞かせはコミュニケーションの時間と思っていただければ十分です。
読み聞かせに、本を読むことを教えるや字を教えるといった二次的成果はいらないんです。
絵本を使ってその時間を楽しむようにしてくださいね(^^)
「赤ちゃんが読み聞かせをしているときに、読み手のほうばかり気にしてしまう」といったお話もよく聞きます。
赤ちゃんは音の出る所に注目してしまうんですね。
だから、読み手の顔ばかり見てしまうんです。
ですが、これも慣れで、この絵本を開くと、この人から声が出るということを理解します。
ですから、その理解ができるまで慣れさせてあげるということも大事です。
赤ちゃんへの読み聞かせはお腹の中にいる段階から可能!一番最初に出会う絵本はなにがいいの? まとめ
赤ちゃんへの読み聞かせの時期はお母様の体の回復等に合わせて、読んであげたいと思った時期に始めても構わないと思います。
自治体等のブックスタート事業はおおよそ生後5,6ヶ月くらいが多いので、そこでいただいた本をお子さんが気に入ったようならおうちでも読んであげるくらいでも良いのではないかなと。
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同僚の図書館員に聞いてみたところ、小さい頃誰かに読み聞かせをしてもらった記憶のある人間は全体の3割ほどでした。
ですが、本の読める大人に育っています笑
小さい頃から読み聞かせを始めることが大事なのではなく、継続して本を読み続けられる環境を作ってあげることのほうが大事なのではないかと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。