夏になると、「図書館司書講座」なるものが始まります。
【すぐに満員になっちゃう】こども司書認定講座では、読み聞かせをしたり配架をしたりします
図書館司書講座はまた別の機会にお話させていただきますが、その準備段階で、図書館を知ってもらうため、図書館のお仕事の説明をしようと原稿を作っているんですが、
改めて文字にしてみると変換ですぐ出てこない単語の多いこと!!
ハイカは「配架」と「排架」
図書館ごとに使っている漢字が違います。
そこの説明もまたどうしようかと、頭をひねらせています。
その説明は頁の最後に!!
ショカ(書架)
「ショカ」は初夏ではなく「書架」と書きます。
意味は、本棚のこと。
図書館の本が並んでいいる本棚のことを書架と言います。
この書架に、本を分類番号順に並べることをハイカといいます。
図書館ってどうやって本を並べているの?人気順?あいうえお順?
ハイカ(配架・排架)
上記、書架に利用者から返却された本やレファレンスで使用した本を戻すこと。
漢字がふたつ当てられているのは、図書館員御用達の「レファレンス協同データベース(通称:レファ協)http://crd.ndl.go.jp/reference/がしらべてくれていました!!
『言葉に関する問答集 7』(文化庁/編 1981年)の<問7>「配列」か「排列」か(9~10頁)において、
「排」の「一定の順序で連ねる」と、「配」の「割り当てる」との意味の違いに基づき、「排列」は順序よく並べること、
「配列」はただ並べることであると解説している。
と書いてあります。また、
図書館界2001年3月号に岩猿敏生/執筆「目録の「排列」と「配列」」という文を読み進めていくと、
・1912年12月『図書館雑誌』16号付載の「図書館用語」(洋書ノ部)に「排列、整頓」「固定排架法」の語がある。
ため、図書館界最古の「排」の文字はこちらを用いていたということです。
・戦後、内閣告示や内閣訓示による漢字の使用制限が行われ、「排」の字は、制限漢字となったため、「配」を止むを得ず用いた時期があった。
・1997年3月文部省学術用語集の中の『図書館情報学編』では、「排架」「排架法」も含めて、すべて「排」を用いることになった。
「排」の文字を使うことが推奨されましたね!!
ゾウショ(蔵書)
図書館が受け入れた資料が増えることにより図書館の蔵書を構成します。
ゾウショテンケン(蔵書点検)
蔵書の状況、資料の存在の有無を点検・調査すること。
年に1回長いお休みをいただくときは、大抵、蔵書点検をしています。
利用者の来館が少ない時期に行います。
オクヅケ(奥付)
奥付は、本の終わりに、著者・署名・発行所・定価・印刷社・版・刷・発行年月日・ISBNなどを印刷したページ。
ここを見て、本を図書館のシステムに入力し、図書館の本として受け入れます。
シリョウ(資料)
図書館が持っている本や視聴覚(CD・DVD)などを資料と呼びます。
キンタイシュツ(禁帯出)
「キンタイ」と呼んでいます。
背表紙に赤のハンコマークのシールが貼ってあったらそれは、図書館に来ていただいた方が調べる用に置いてある本です。
ですので、特定の利用者さんに貸し出しすることができないんですよね。
また、貴重書などの触っただけで壊れてしまうような本も館内閲覧とさせていただいております。
カンナイエツラン(館内閲覧)
禁帯出の本が貸し出しができません。
それを館内閲覧といいます。
図書館の中でだけ見ていただく本です。
また、国立国会図書館で借りた本は、館内閲覧です。
まとめ
日頃からなんとなしに使っている図書館用語でしたが、改めて考えてみると、意味はなんだ??と思う言葉が多くありました。
利用者さんにはこれらの図書館用語は使いませんが、図書館用語だと思っておらず使ってしまっている場合もあるかもしれないと反省ができました。
以上、図書館員が使うことの多い図書館用語でした。