今回は「絵本の読み聞かせプログラム」の組み立て方についてです。
絵本の読み聞かせを複数のお子さんの前で行うことを「お話会」といいます。
そしてそのお話会での絵本を読む順番のことを「プログラム」といいます。
読み聞かせを続けていると、お話会のリーダーを任される機会が出てくるかと思います。
そんなレベルアップしなくてはいけない段階にさしかかった方必見のお話会でのプログラムの組み方について記事にさせていただこうと思います。
お話会のプログラム 時間は20分くらい
おおよその目安としてお話会のプログラムを組み立てていくと組み立てやすいかもしれません。
お子さんの集中力が続くのはおおよそ、20〜25分。
20〜25分を過ぎてしまうと、楽しくなくなってきてしまいます。
絵本の内容や長さにもよりますが、冊数は3〜5冊くらいです。
お話会のプログラム 年齢がバラつく場合は、小さい子に合わせよう
お話会で読み聞かせを聞きにきてくれるお子さんたちの年齢が異なる場合、何を選ぼうか悩んじゃいますよね。
その場合、ある程度、年齢を制限するというのもひとつの手です。
例)午前中のお話会 0.1.2歳児
午後のお話会 3、4、5歳児 などなど
今回は、お子さんたちの年齢がてんでバラバラな場合。
そんな場合は一番小さいお子さんに1冊目は合わせて読みましょう。
大きくなったお子さんは、小さい子向けの読み物も楽しめますが、小さいお子さんは大きい子向けのお話では理解できず楽しめないんです。
また、小さいお子さんの集中力は大きいお子さんの集中力より続かないので、一番最初に小さい子向けの読みのもを読むようにしてあげてください。
お話会のプログラム 手遊びや歌を入れよう!!
「お話の時間が始まるよ」ということと「お話の時間が終わるよ」ということをお子さんに印象付けるため歌や手遊びをいれると良いでしょう。
本と本の間に歌や手遊びを入れるのもメリハリをつけるためです。
メリハリがつくと、お子さんたちはお話をより一層楽しめます。
授業のチャイムのようなものですね。
「次のお話に入ります」といった区切りの意味もなしています。
お子さんが喜ぶプログラムの組み立て方
実は、プログラムには決まりもルールもないんです。
読み聞かせをする読み手が試行錯誤して「こんなのがいいかな」「お子さんたちはこんなお話だったら喜ぶかな?」というのを長年考えた結果、出来上がっていくようなものなのです。
ですから、先輩の顔色を見ず、お子さんがより楽しめるよう工夫していってくださいね。
下記に載せるのは、試行錯誤した先輩司書から教わったものですが、一番最初は、どんなお話の順番にするか、見当もつかないもの^^;
ですから、参考程度に、ご覧ください。
1、会場や対象、季節をイメージする
2、メインの絵本を決める
3、メインの絵本と相性の良い絵本や手遊びを選ぶ
4、順番を考える
5、全体を通して、お子さんにとってどうかを確認する
1、会場や対象、季節をイメージする
真夏に、雪のお話を読んでも少し臨場感が足りませんよね。
ですから季節を感じてイメージを膨らませます。
対象年齢に合っていない絵本を選んでしまうと楽しめないお友達も出てきてしまいます。
できるだけみんなが楽しめるよう考えます。
2、メインの絵本を決める
メインの絵本を決める方法と、お話会全体のテーマを決めてそれに沿った絵本を決める場合があります。
3、メインの絵本と相性の良い絵本や手遊びを選ぶ
メインの絵本が決まったらそれに合った絵本を選びます。
4、順番を考える
メインの絵本が生きるよう順番を考えます。
5、全体を通して、お子さんにとってどうかを確認する
全体を通して、軽い本ばかりではないか、逆に戦争等の重いお話ばかりではないか確認します。
重くて長いお話が多いとお子さんたちは疲れてしまうので注意が必要です。
また、軽めのお話ばかりだと、お子さんたちは十分満足を得られませんので、バランスが大切です。
プログラムの例はこちらからどうぞ
お話会の絵本を選ぶ目安
プログラムを組む上で選んでおくとプログラムを組みやすくなる絵本の選び方をご紹介します。
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簡単な絵本
比較的簡単な絵本を読むことで、お子さんたちの緊張を解き、さらにお子さん同士の一体感が生まれやすい作品がベストです。
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気軽にお話を楽しめる絵本
難しいお話ばかりだと、メリハリもなくなってしまいますし、緊張しっぱなしになってしまいます。
気楽にお話を楽しめる絵本も読みましょう。
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メインの絵本
この絵本が一番重要です。
お話会や読み聞かせ、プログラムの核になっていて、お子さんに一番読んであげたい作品です。
季節ごとのテーマを知っていると絵本を選びやすい
とはいっても、絵本を選ぶのは大変^^;
だからこそ日頃から、いろいろな絵本を手にとって中を見ておくことが大切なんです。
そして、絵本を選ぶときに重宝するのが季節ごとのテーマです。
季節ごとのテーマを知っておくと、絵本が選びやすくなっちゃうんです!!
4、5月
春
植物
花
入園
成長
友達
家族
こどもの日
お節句
お母さん
6、7月
初夏
緑
梅雨
雨
傘
虫
星
お父さん
七夕
8、9月
夏
空
海
川
雲
おばけ
虫
夏休み
お泊まり会
平和
お盆
いなか
10、11月
秋
紅葉
木のみ
くだもの
かぼちゃ
月
お年寄り
ハロウィン
12、1月
冬
雪
氷
北風
冬休み
クリスマス
プレゼント
年越し
干支
2、3月
冬
春
雪
月どけ
つらら
木の芽
チョコレート
鬼
節分
ひなまつり
こんな感じのテーマから絵本を選んでいきます。
そうすると、なんにもない中からただ、絵本を選び出すという行為よりも何倍も楽な絵本選びになります。
季節の他に、下記のテーマも良いです。
興味
乗り物
動物
虫
食べ物
色
言葉
生活
誕生日
家族
からだ
排泄
勇気
絵本の読み聞かせの順番を決める!プログラムの組み立て方を徹底解析 まとめ
さて、いかがだったでしょうか。
お話会でもなんとなく読む本を決めているかと思いきや、じっくり考えて決めていました。
みなさんのお話会や読み聞かせプログラムの参考になれば幸いです。
一番大事なのはお子さんが楽しめることです。
それさえクリアしていたら失敗したなーと思っても結果、大成功なのではないでしょうか。
最後までお読みくださりありがとうございました。